学園都市――この能力開発の街に厳然と存在する序列・能力強度の最下層であり、
実に学園都市の学生の六割を占める、「能力が発現しない(非常に弱い)」術者を示す言葉である。
座学、投薬、電極、暗示、あらゆる手段を用いて行われる“脳の開発”
この街の外の人間であれば、正気じゃないと目を背けるような“時間割り”
それだけのことをして、それでも何一つオマエには成せないと、そう、この街が言うのだ。
神ならぬ身でありながら、それでも天上の意思に辿り着くことを目指すのが能力者なら
そのいと高き階梯の、一段目にすら足が届かないわたしたちはいったいどうすればよいのか。
無能力者はこの街で、どう生きてゆけばいいのだろうか。
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