もざいくランブル! 第一部
夏休み明けの九月。
制服が夏服、ということもあってまだ夏の気分が抜けない者も多い。
そんな学校の教室で、見慣れない長髪の生徒が入ってきた。
「失礼する!」
なんだか暑苦しそうな雰囲気をプンプン出している男子生徒だ。
「誰だろう?」
綾は言った。
「いい筋肉しているわね」
ペロリと舌なめずりする陽子。
「アンタはそこしか見ないのか」
綾たちが呆れていると、その生徒はずんずんと教壇の上に立つ。
「俺は1年D組、東郷雅一だ!」
東郷と名乗る暑苦しい男がそう叫ぶと、複数の人影が教室に入ってきた。
「ワタシは、メキシコカラの留学生! ララ・ゴンザレス!」
浅黒い肌に背の高い女子生徒がそう名乗る。
「アメリカからの留学生、ハリー・マッケンジーだ」
金髪の美形少年がそう言って、大きなサングラスを外す。
「きゃー」
「イケメンなのです!」
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