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パイレーツ・オブ・カリビアン

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神通「カリブの、海賊?」【艦これSS】 前編

315: ◆JjxDNGokTU 2017/08/15(火) 18:59:30.65 ID:sE/Vv+Mi0



その言葉に、ジョーンズは納得して席に戻る。
いちいち面倒くさいなとベケットは内心で思った。

とは言え、その後ろで実に不満げな顔をしているジャックに比べれば
まだかわいいものだ。

ベケットが溜息をつく。



ベケット「何が不満かね? ジャック・スパロウ」


ジャック「不満? じゃあ聞くが、俺たちは留守番で良いのか?」


ベケット「無論、貴様らもついてこい。お前たちは作戦の要になる」


ジャック「ほら見たことか! 無理だ! 無理に決まってる!」




ジャックは、とんとん拍子でまとまっていく話を、一人青ざめた顔で聞いていた。
彼はベケットに、機が来れば最後の命令として半日のあいだ船を出すよう伝えられていた。

これを予想してのことか、それとも保険だったのかは知る由もない。


だが、今となって考えれば、この命令に従うことは死を意味していた。




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1: ◆JjxDNGokTU 2017/08/14(月) 23:22:26.78 ID:ediltvGc0
日本近海//





水平線に日が落ちるとともに、海は沖の方からゆっくりとかすみ始めた。
輸送艦の艦長を任されていた男は、ちらりと外を見ると、部下に船速を上げるよう促した。



艦長「これは急いでもかなり遅い時間になりそうだな」



彼は規律と時間に厳しい、模範的な帝国軍人であった。
そんな彼にとって、自分の輸送船が遅れるというのはプライドが許さなかったのだろう。
艦長の男は焦るように、軽く歯噛みする。



部下「とはいえ艦長、これは仕方のないことです。なにせ海の機嫌が悪かったんですから」

艦長「ううむ……」



上官の苦悩を宥めるように、部下の男が軽口でフォローした。
とはいえそのフォローはただの慰めではなく、正しい見解だったといえよう。
事実、今日この船はどうも海に嫌われていた。出航して1時間程度経った頃だろうか。
湾を出た頃は全くの快晴であったにも関わらず、次第に波が高くなり、空も淀み始めた。
雨こそ降らなかったものの、風も強く、荒れた海模様に見舞われたのである。




そんな海を半日、歯を食いしばりながら耐え、ようやく穏やかな海になったのがついさっきのことだ。







SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1502720546

引用元: 神通「カリブの、海賊?」【艦これSS】 


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