夏。日差しも強くなり、蝉の輪唱が聞こえる街の中。
私は一人、また食事処を探して歩いていた。
今日はお弁当を作って来る気にはなれなかった。
理由は簡単だ。彼がいないからだ。
彼は今、仕事でドイツにいる。
この前はハワイに一緒に行けたけれど、そう連続で行けるものでは無かった。
私は日本に残り、レッスンを中心にアイドル活動をしていると言う訳だ。
「……暑いわね」
日差しが否応無しに、肌に刺さるような勢いで照りつける。
湿度も高く、汗が体にへばり付いて流れて行かない。
夏らしいと言えばそうなのだけれど、これは少し暑過ぎる。今日は今年一番の猛暑と謳われている。
今日は絶対に、涼しい物を食べよう。
私はそう決心して、人の雑踏の中を歩き始めた。
しかし、こんな暑い日でも食事処の行列は絶えない。
特に、涼しげなメニューやスタミナがつきそうな料理を出す店には必ずと言っていいほど人が並んでいた。
後者の方は特に問題は無いけれど、前者は私にとって少し問題だった。
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引用元: ・和久井留美「一人、料理を探す」
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